本物とはなんだったのでしょう?

 真実とはなんだったのでしょう?

 アル様が亡くなってから、私の全てが少しずつ壊れてしまいました。

 ルル様はネガティブタイドを去り、

 リオちゃんは人間に殺されてしまい、

 残された私達三人が何とかネガティブタイドを維持しています。

 レインさんがアイ様の役目を引き継ぎ、クレスちゃんが私をサポートしてくれて、なんとか組織は回ってます。

 おかしなものです。

 代表格がいなくなったのにもかかわらず、組織は密に動き続けているんですから。

 私達三人が成長したのか、それとも元々不要だったのか。

 三年経ってようやく気付きました。

 手の届かない存在はいないのと一緒。

 アル様達と密に過ごしていた私達はともかく、末端からしてみれば映画やドラマの登場人物のようなものでしょう。

 そしてきっと、私達も。

 けれども忘れてはいけないことがあります。

 野生化をして、苦しみぬいて逝かれたこと。

 暴徒から命を奪われたリオさん。

 限界を感じて第一線から退いたルルさん。

 そして、任務中の事故で未だ眠り続けるアイ様。

 これら全てが誰の身にも起こりうる、ということを忘れてはいけません。

 私もいずれ野生化するかもしれません。
 不意を突かれ、強盗に襲われるかもしれません。

 完璧なんて、ないんです。
 不変なんて、ないんです。

 けれども、永遠はあります。

 こうして語り継ぐこと、ただそれだけです。

 語り継ぐために、私はネガティブタイドを守ります。

 共に行きましょう。

 レインさん、クレスさん、そして……。


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初版:2014/12/22

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